2007 / 02 / 06
  2014年冬季五輪の開催地はどこに?

年前の冬、トリノ冬季五輪の熱戦は記憶に新しい。次の2010年冬季五輪はカナダのバンクーバーだが、その次の2014年の開催地は、今年7月4日にIOC(国際オリンピック委員会)総会で決定される予定だ。

最終候補地は、ザルツブルク(オーストリア)、平昌(韓国)、ソチ(ロシア)の3都市。各都市は、この1月に詳細な開催計画をIOCに提出。今後、その内容が審査されることになる。

のうちザルツブルクは、2010年冬季五輪の開催地として最有力候補だったが、最終的にバンクーバーに大逆転された。当時2012年の夏季五輪招致を目指していたロンドンとパリが、足を引っ張ったのだ。もちろん、2010年冬季五輪が同じ欧州に決まると、2012年の五輪招致が不利になるからだ。

今回の招致レースでは、2016年の夏季五輪の有力候補に欧州の都市はなく、ザルツブルクが優位に立っていると言えよう。オーストリアは冬季競技大国で、ザルツブルク近郊には名門スキー場も多い。一万二千席のアリーナを用意するなど、施設計画も先手を打っている。人口は15万人程度だが、作曲家モーツァルトの故郷であり、ミュージカル映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台でもあるなど、知名度も抜群。市民も、海外からの観光客の歓迎に慣れている。

そんな「音楽の街」ザルツブルクだが、実はスポーツにも非常に熱心な街。資金を投入してスタジアムを改修し、サッカーのユーロ2008招致も決めた。一昨年に飲料メーカーのレッドブルが買収した地元サッカークラブ「レッドブル・ザルツブルク」も名門で、三都主や宮本恒靖の移籍も決まり日本でも話題を呼んでいる。私もザルツブルクには何度か行っているが、街のサッカーカフェは陽気なファンで賑わっている。

て、2016年夏季五輪招致を目指す東京にとって、2014年冬季五輪はザルツブルクかソチに決まった方が有利。いや、平昌に決まると、東京は絶望的になる。近年、五輪の運営はアメリカのテレビ局からの放映権料収入が支えており、アメリカと時差の大きいアジアで、冬夏と五輪が続くことは考えにくいからだ。

日本をライバル視する韓国は、その意味でも今回の冬季五輪招致に力を入れている。ソウル五輪以来、韓国の国際大会招致には定評があり、サッカーW杯もまんまと日韓共催に持ち込んだ。東京にとっては、2016年夏季五輪に立候補しているライバルより、むしろ平昌を警戒すべきだろう。ロシアのソチも、侮れない。2012年モスクワ五輪招致失敗の教訓から、ロシア政府から多額の資金援助の約束をとりつけ、資金面では最も潤沢と言える。

平昌が開催地となれば、日本でも時差なく中継を楽しめるし、取材や観戦も楽だろう。だがザルツブルクに決まれば、モーツァルトや『サウンド・オブ・ミュージック』から選曲するフィギュアスケーターも増えるに違いない・・・。そんなことを想像するのも、楽しいものである。

    稲見純也 JunYa Inami

<この記事は、1月23日発売『週刊漫画サンデー』に掲載されたものです>


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