2007 / 07 / 10
  このままで良いワケがない、プロ野球オールスターゲーム

年のプロ野球オールスターゲームは、7月20日からの二日間。19年続いた三洋電機のスポンサーが終了し、中古車販売の「ガリバー」を冠スポンサーとして、心機一転のスタートを切る。

しかし、オールスターゲームの注目度は、年々低下する一方だ。平均視聴率は、2000年に20%台を記録したのを最後に、ここ数年は10%そこそこ。昨年はSHINJO効果で多少は持ち直したが、それでも約12%だった。

近のオールスターゲームに、ファンが魅力と価値を見出せないことには、ハッキリ言って何の不思議もない。かつて「夢の対決」とも謳われたセとパのスター同士の勝負は、今は交流戦で観ることができる。しかも、交流戦は公式戦なのだから、よっぽど真剣勝負ではないか。五輪代表やWBC代表など、かつてのプロ野球にはなかった「オールスター」による真剣なパフォーマンスも、最近では実現するようになっている。

それにそもそも、プロ野球のオールスターには、たった6球団ずつから大量の選手が選ばれるため、「スター」のありがたみが薄い。昨年も、投手というたった1つのポジションで、セ・パ12球団から22人も「スター」が出場した。一方、メジャーリーグでは、昨年のオールスターに出場した投手は、30球団から15人だけである。

もちろん、オールスターゲームに価値が全く無いとは言わない。過去には幾つかの名場面もあった。71年には、江夏が9者連続奪三振。87年には、桑田真澄と清原和博のKK初対決で清原が本塁打…。

ところが、ここ数年の名場面は、「お祭り」的なものに終始しており、野球としての名場面がない。最近の名場面と言えば、96年にパの仰木彬監督がイチローを登板させた場面などがあるが、完全に「お祭り」行為である(打者に対して失礼な起用とみたセの野村克也監督は、すかさず高津臣吾投手を代打に送る名采配を見せた)。04年のSHINJOの単独ホームスチールにしても、お祭りムードの間隙をついたモノだった。昨年も、SHINJOの電飾ベルトくらいしか印象にない。

なれば、オールスターゲームは、オモシロお祭りイベントとして徹底させたほうが、存在意義があるのではないか。ファン感謝デーのようなお祭りにしてしまうのだ。

試合前には、ホームラン競争だけでなく、俊足選手によるベースランニング測定会、投手による送りバント選手権、捕手対抗による盗塁刺競争、さまざまな面白イベントで盛り上げる。たとえばNHLのオールスターゲームなどでは、割とこういった試合前のイベントが充実している。なんなら、相撲の「しょっきり」みたいなことをやるのも良い。

そんなふざけたイベントは嫌だ、あくまで真面目にやりたい、と言うなら、今のように何人もの選手がスターとして選抜される形ではもう限界だろう。プロ野球全体でオールスターチームを1つだけ組み、韓国や台湾と三つ巴の「アジアオールスターゲーム」を実現させるくらいが必要だ。

それが無理でも、交流戦が実現した今、セ対パに拘る必要もない。20歳代の若手と30歳代のベテランの対決にするとか、案は幾らでもある。

いずれにせよ、今のままのオールスターゲームでは、近い将来、ファンに飽きられるときが来る。その前に手を打つことも、ひとつの策であろう。楽天の選手がファン投票で大量選出され問題になった今こそ、真剣に考えてみるときではなかろうか。

    稲見純也 JunYa Inami

<この記事は、7月3日発売『週刊漫画サンデー』に掲載されたものです>


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