2007 / 09 / 18
  相撲協会に足りないのは「想像力」

撲ファンにはお馴染みの、元NHKアナウンサーで東京相撲記者クラブ会友でもある、杉山邦博氏。なんと杉山氏が9月10日、朝青龍騒動に関連してテレビで相撲協会を批判したとして同協会から取材証を剥奪され、わずか2日後に返還されるという、信じ難い「ドタバタ」があった。

この相撲協会の暴挙を擁護できる向きなどほとんど無いと思うが、これで明らかになった最も重要なことは、追加調査や話し合いさえ行わずに「強権」を発動する相撲協会の横暴さではない。「こんなに形で取材証を剥奪したら批判は免れないし、風当たりも強くなる」という実に単純な「想像力」さえ、相撲協会には無いのだということだ。

白い興行を模索し、ファンサービスを考え、力士の健康を管理し、健全な運営を遂行する。そういったことに最も大切なのは、相撲ファンの気持ちや力士たちを思い遣る「想像力」である。その想像力が、協会にはない。朝青龍騒動のような問題の発生を防ぐこと、そしてその事態を適切に収拾することなど、想像力がない彼らにはハナからできるわけがなかったのだ。

そもそも杉山氏は私の知る限り協会批判などはしていないように見えるのだが(他のコメンテータの批判的な意見に頷いたことが、協会の逆鱗に触れたらしい。ひょっとしたら別件で何か特別な恨みがあったのかも知れない)、批判したからと言って有無を言わさずアッサリ取材証を取り上げるような団体が、この先進国家日本の国技を司っていて良いのだろうか。

判したら、取材証は剥奪される。これが意味することは、取材証を持っている人間からは、決して相撲協会批判が出てこないということだ。たとえ、批判すべき問題を知っていたとしても。こんな団体が「八百長はない」と高らかに宣言したところで、一体誰が信じるというのか。

今回の騒動は、そんなことをハッキリと我々ファンに知らしめてくれた。相撲協会は取材証を杉山氏に返すのみならず、杉山氏のようなマトモな想像力を持った識者を協会に招き入れ、理事の椅子にでも座って貰ってはどうだろう。まあ、そうした工夫で協会の体質が改善されるかも知れないという「想像力」も、彼らには無いのだろうが…。

    稲見純也 JunYa Inami


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