2007 / 09 / 25
  レギュラーシーズンが不平等でなければ、ポストシーズンの意味がない

本プロ野球は、つくづく間が悪い。

6球団でペナントレースを争えば、各球団間に実力差がなければ、成績は正規分布に近くなる。差があるとしてもそれが均等な差であれば、上下の振れ幅を考えれば3位と4位との差は小さくなる可能性が高い。だから、3位と4位との間に、クライマックスシリーズ進出ラインのようなインセンティブを設けることは、統計学的には優れた発想と言える。

なのに、よりによってクライマックスシリーズ元年の今年、セ・パ両リーグとも、3強3弱になってしまった。

・リーグが「上位3球団が進出するプレーオフ」を提唱したとき、私の個人的な意見は「猛反対」だった。私がこれまでプロ野球を観てきて最もエキサイトしたのが、1989年のパ・リーグだったからである。

1989年、優勝した近鉄と3位西武との差は、わずか0.5。それに匹敵するような大混戦が、クライマックスシリーズ元年にいきなり起こってしまうとは…。

ともあれ、クライマックスシリーズ(名前はダサいが)はその分楽しみだとも言えるので、まあ良しとしよう。ただ私ならこうしたい、というプロ野球のフォーマットは、やはりある。

するに、である。プレーオフだのポストシーズンゲームだのを行うには、レギュラーシーズンの日程が不平等であることが大前提なのだ。ところが日本プロ野球では、たとえばセ・リーグのチームが全く同じ土俵で平等に順位を決めた後に、その上位チームでクライマックスシリーズを戦う。これはあまりにもナンセンスである。

メジャーリーグでは、東地区と中地区では対戦相手が違う。全ての地区で対戦相手が同じだったとしたなら、リーグ内の順位が違う順位になっていた可能性があるのだ。だから、勝率が低かったチームがプレーオフで勝って、リーグ代表としてワールドシリーズに進出しても、違和感や不平等感がないのである。

もっと分かり易い例で言えば、(ポストシーズンゲーム導入前の)日本シリーズだって同じである。セ・リーグとパ・リーグとでは(当然のことながら)対戦相手が全く異なる。だからこそ、レギュラーシーズンで勝率が低かったほうが日本シリーズを制して日本一になっても、誰も文句は言わなかったのだ。

想を言えば、日本プロ野球も1リーグ多地区制にして、地区間の対戦相手に傾斜をつけた上で、ポストシーズンゲームを戦うべきだろう。実はNFLもNBAもNHLも、実質的にこのような形式でプレーオフを戦っているのである。

そうすれば、レギュラーシーズンだけで「リーグ優勝」を決め、リーグ優勝チームでないチームが日本一になる可能性があるというワケの分からないフォーマットを採用する必要もなくなる。レギュラーシーズンの最優秀勝率チームには、「リーグ優勝」とは別の「××賞」というタイトル(「天皇賞」とか、それなりに権威あるタイトルがいい)を与え、賞金やプレーオフでのアドバンテージなどのインセンティブを併せて設ければ良いだろう。

とにもかくにも、ポストシーズンゲーム自体は、いまの日本プロ野球には必須の制度。ただ、問題はフォーマットだ。リーグ優勝チームでないチームが日本一になるいまのフォーマットは、レギュラーシーズンの価値が低くなるだけでなく、日本シリーズの価値をも著しく低下させてしまうバカバカしいフォーマットであることに、どれだけの皆さんが気付いているだろうか…?

    稲見純也 JunYa Inami


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