2007 / 10 / 22
  我慢の限界、ノロすぎるプロ野球

うそろそろ、我慢の限界である。つい最近も述べたが、プロ野球がトロ過ぎるのだ。それも、我慢できないほどトロい。

投打のレベルが高くなると、一般にファールボールが増える。これは仕方がない。だが、プロ野球はファール1本打つたびに、バカバカしいことに40秒から50秒も遅延する。ファールを打つと打者が打席を外し、「ふぃー」と一息ついた後、三塁コーチのサインを確認し、わざわざそれを待ってから投手と捕手がサイン交換するのだ。

一塁線とか三塁線に際どいボテボテのゴロを打とうものなら、もう最悪だ。一塁付近まで走った後にファールだと分かると、ノロノロ歩いて打席に戻る。投手交代もそう。リリーフ投手の準備のためもあって、監督は牛歩戦術よろしくマウンドにトロトロと歩く。

よく、サインが複雑化したことこそがプロ野球が遅くなった要因だと主張し、その元凶は野村克也だとまで極論するひとも居るが、そんなものはデタラメだ。大間違いだ。今のプロ野球は、サイン交換だけでなく、全てにおいて亀よりノロい。

ポーツに限らず、客を不必要に待たせるプロなんて、プロ失格である。そんなことすら気付いていない、気付いているのかも知れないが対応できない日本プロ野球は、「プロ」を名乗るにはあまりにも低レベルな興行と言って良い。

始末が悪いのは、このチンタラさという問題の深刻さを、選手や機構側はおろか、メディアやファンさえも気付いていないということだ。

先頃行われた、中日-阪神のクライマックス・シリーズ第1ステージの第2戦。1回裏に中日が先制したのだが、その様子を伝えた翌日の某スポーツ新聞の文章をみて、本当にガックリきた。

「試合開始わずか30分で先制」

わずか30分って…。30分もあれば、高校野球なら3イニングは消化できる。高校サッカーなら、もうそろそろ前半が終わりそうなタイミングだ。だが、チンタラ、ダラダラ、ノロノロやっているプロ野球において、30分は「わずかな」時間なのだ! 先日観に行ったJリーグの試合では、開始30秒で点が入りましたけど…。

ジャーリーグが真似できないほどスピードアップし、高校野球と同程度の進行を実現できれば、日本プロ野球はかつての人気と注目を取り戻すことができるはずだ。「プロ野球は地域密着じゃないから人気が下がったんだ」などという意見には全く賛成できないし理解すらできない私は、そう信じている。

野球は面白い。クライマックスシリーズ(名前はダサいが)を観ていても、やっぱりそう思う。その面白さを生み出す大きな要因は、野球というスポーツが持つ独特の「流れ」である。その流れをチンタラノロノロといちいち途切れさせるのは、小節ごとに小休止するオーケストラみたいなものだ。今のプロ野球を観ていると、そんなオーケストラを聴いている気分になって、あまりにもバカバカしくなってくるのである…。

    稲見純也 JunYa Inami


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